後遺障害等級認定|流れと必要資料、ポイントをチェック

2020/02/07

後遺障害等級認定の流れは?

被害者請求と事前認定の違いは?

弁護士にサポートしてもらった方が良いの?

このページをご覧のあなたは、このようなことでお悩みではありませんか?

この記事では、後遺障害等級認定の申請について解説しています。
申請のために知っておくべきことや申請時のポイント、効果的な申請方法についてご紹介していますので、ご確認ください。

後遺障害等級認定の流れ

後遺障害等級認定とは

後遺障害等級認定とは、交通事故による後遺症の症状や程度に応じた等級(後遺障害等級)を認定してもらうことです。後遺障害等級には、「要介護1級~2級」「1級~14級」があります。

後遺障害等級が認定されると、後遺障害慰謝料を加害者側に請求できるようになります。
▶後遺障害慰謝料の金額についてはこちら

下の表に、後遺障害等級認定の概要をまとめてみました。

審査機関自賠責損害保険料率算出機構
審査期間明確には決まっていない。1ヶ月程度であることが多いが、数カ月以上かかる場合もある。
申請方法被害者請求または事前認定

後遺障害等級は、必ずしも認定されるとは限りません。審査の結果、どの等級にも該当しない(非該当)とされてしまうこともあります。

 

後遺障害等級が認定されなかったら、たとえ後遺症が残っていても後遺障害慰謝料はもらえないのですか?

そうなんです。ここからは、後遺障害等級認定の申請方法とポイントについて解説していきます。非該当を避けるためにも、しっかりと確認して等級認定に臨んでください。

被害者請求の流れ

被害者請求とは、加害者側自賠責保険会社を介して後遺障害等級認定の申請をすることを言います。
被害者請求の流れをまとめると、以下のようになります。


①被害者側が必要資料一式を全て揃える
②加害者側自賠責保険会社に提出する
③資料が審査機関に渡り、審査が行われる
④加害者側自賠責保険会社から結果が通知される


加害者側自賠責保険会社に提出する資料一式は、次のようなものです。

・後遺障害診断書
・医師による診断書
・交通事故証明書
・診療報酬明細書
・その他後遺障害の情報をより伝えられる追加資料

必要資料一式を自分で集めるのは手間がかかりますが、柔軟に追加資料を添付できるというのは被害者請求のメリットです。

 

追加資料とは例えばどのようなものがありますか?

レントゲン写真やMRI画像、医師の意見書や検査の内容を詳細に書いた書類などが挙げられます。

事前認定の流れ

事前認定とは、後遺障害等級認定の申請を加害者側任意保険会社を通して行う方法のことを言います。
事前認定の流れをまとめると、次のようになります。


後遺障害診断書のみを加害者側任意保険会社に提出する
②加害者側任意保険会社がその他の必要資料を集める
③資料一式が審査機関に渡る
④加害者側任意保険会社に結果が通知される


 

後遺障害診断書さえ出せば後は加害者側任意保険会社がしてくれるのですね。手間がかからないし、事前認定の方がよさそう…

確かに手間で考えれば事前認定が魅力的です。でも、だからと言って簡単に事前認定を選ぶのはおすすめできません。ここからはもう少し深く、被害者請求を事前認定を比べてみましょう。

後遺障害等級認定のポイント

提出資料が重要

後遺障害等級認定の審査で押さえておかなければならないのは、「基本的に提出資料のみから等級が決められる」ということです。
提出資料で十分に後遺症のことが伝えられないと、低い等級になってしまったり、等級が認定されなかったりする可能性があるのです。

 

実際に審査機関の人に会ってもらって症状を見てもらおう、というわけにはいかないんですね。

傷痕などであれば実際に会って症状を見てもらう機会もありますが、基本的には提出資料が頼りです。だからこそ、提出資料にはこだわることが重要なんです。

被害者請求なら、すべての資料が一旦被害者側の手元に集まります。
そのため、各書類の内容を確認できます。場合によってはより詳しく症状が伝わるように記載内容を訂正することもできますし、提出資料だけでは伝えられない内容を補うための追加資料も柔軟に添付できます。

事前認定の場合、後遺障害診断書以外は全て加害者側任意保険会社が集めます。
手間はかかりませんが、被害者請求のような全提出資料の内容確認や訂正はできません。また、追加したい資料を添付することも難しく、必要最低限の資料のみを審査機関に提出することになります。

申請方法によって慰謝料がもらえるタイミングが違う

後遺障害慰謝料は、基本的に示談が成立してから支払われます。しかし、被害者請求であれば、後遺障害慰謝料の一部を、等級認定の結果が出た後にもらうことができます。

▼後遺障害慰謝料の支払い時期

被害者請求一部は等級認定の結果が出た後。残りは示談成立後。
事前認定全て示談成立後。

結局、被害者請求と事前認定どちらがいいのか

後遺症が残っていたら、自分でいろいろな資料を集めるのは大変そう…。でも提出資料の内容はしっかり自分で確認したいし、慰謝料も早くほしいし…。どうすればいいんでしょう?

実は、弁護士のサポートを受けて被害者請求をすれば、被害者請求と事前認定のいいとこどりができるんです!

弁護士に依頼すると、後遺障害等級認定の申請をサポートしてもらえます。
弁護士のサポートを受けて被害者請求をすると、次のようなメリットがあります。

・被害者請求なのに手間がかからない
・提出資料の内容確認を専門家である弁護士にしてもらえる
・提出資料の訂正や追加資料の添付に関してアドバイスをもらえる
・被害者請求なので慰謝料の一部を早くもらえる

 

でも、弁護士のサポートを受けるためにはお金がかかりますよね?

そうですね。でも、弁護士費用特約を利用すると、実質無料で弁護士のサポートを受けられます。

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後遺障害等級認定は異議申し立てできる

後遺障害等級認定の結果が適切でないと感じられる場合には、異議申し立てをすることができます。そうすることで、もう一度審査を受けることができるのです。
異議申し立ての回数に制限はありません。

 

ということは、たとえ初めの審査で思うような結果が出なくても安心ですね!

そうは言っても、異議申し立てで最初の審査結果が覆る確率は低いんです。だからこそ、初回の申請のときから弁護士のサポートを受けることは大切です。

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